冬場の屋外は寒いです。外にランニングに行かなかったり、家のコタツでゴロゴロしちゃっていませんか?

「今日は寒すぎるからやめておこう……」 そう感じたことは、恐らく2万回くらいあるんじゃないでしょうか?

当然、練習をサボったことは私自身も何百回とあります。 でも、もし「この冬の過ごし方」で春のマラソンの結果が決まるとしたらどうでしょう?

今日は、雪国の冬だからこそできる、春に笑うための「生存戦略」についてお話しします。

堅固な「天守」と堅牢な「石垣」

突然ですが、お城を想像してみてください。 立派な「天守閣」を建てるためには、何が一番重要でしょうか?

それは、堅牢な**「石垣(いしがき)」**です。

土地を整地し、設計図を描き、巨大な石を運んできて、一つずつ丁寧に積み上げて石垣を作る。 その盤石な土台があって初めて、その上に立派な天守閣を築くことができます。

ランニングもこれと全く同じです。 まずは走るためのしっかりとした「石垣(土台)」を作らなければなりません。 土台がない場所に、いきなり立派な「天守閣(スピード)」は建てられないのです。

雪国だからできる「ロング走」のメリット

では、冬のランニングにおいて「石垣」とは何を指すのでしょうか? それは、**「長い時間動き続けるスタミナ」**です。

氷点下の気温、吹き荒れる強風。 そんな過酷な環境でできる最適な練習は、インターバル走のようなスピード練習ではなく、長い時間と距離を走る「ロング走」です。

マラソンにおいて最も重要なのは、42.195kmを最後まで走り切る脚力と心肺能力です。 冬は、派手なスピード練習を捨てて、地味な「土台」を作る時間と割り切りましょう。 距離と時間をかけて、じっくりとスタミナを磨き上げるのです。

雪道で「遅く走る」ことへの迷いを捨てる

とはいえ、雪道では速く走れません。 転倒による怪我のリスクが常に付きまといます。

「こんなにゆっくり走ってばかりで、目標タイム(サブ3など)なんて達成できるのか?」 そう不安に考えてしまいますよね。

しかし、雪や凍結といった悪路こそが、実は最強のトレーニング場になります。 足場の悪い雪道を走ることで、バランスを取ろうとして**「体幹」「インナーマッスル」**が自然と鍛えられます。

また、滑らないように慎重に足を置くことで、足腰への衝撃を軽減し、怪我の予防にもなる**「柔らかい着地」**が自然と身につくのです。

「キロ7分」でもサブ3は狙える

「キロ6分、7分で走っていて、本当にサブ3に届くのか?」

正直に言えば、私も走っていて不安になることがあります。時計の遅いペースを見て、焦ることもあります。

ですが、安心してください。 **「スピード(天守閣)」は、土台さえしっかりしていれば、雪解けしてからの1〜2ヶ月で十分に取り戻せます。 逆に、「盤石の足腰(石垣)」**という土台は、一朝一夕では絶対に身につきません。

高くそびえる天守閣を支えるために、今は黙々と石を積み上げましょう。

今、あなたが雪道でよろけながら踏み出しているその一歩は、決して無駄な足踏みではありません。 春、雪が溶けたアスファルトの上に戻った時、驚くほど力強く前に進む自分の体に驚くはずです。

まとめ

何事も基礎が大事です。 地味で時間はかかりますが、基礎(石垣)を積み重ねることで、怪我なく長くランニングと付き合っていくことができます。

春に最高の笑顔でゴールするために。 まずは速く走るための「強い土台」を、この冬に作り上げましょう。

ABOUT ME
raphael
長野県在住のランナーです。 32歳からランニングを始め15年以上継続しています。 週末は善光寺周辺を中心に川沿いのコースを走っています。 現在サブ3を10年以上継続しています。今後も継続できるように時間を作って練習しています。