サブ3

stage6 調整期

最終目標 疲労を抜き、適度な刺激を与える

獲得目標 レース当日に最高の状態でスタートラインに立つ

『調整』とはレースに調子を合わせることを指します。

疲労を抜くための軽いメニューを中心に、適度な刺激を与え、調子を上げていきます。

しかし、加減の具合には個人差や疲労の状態などが上げられ、自分の程度をつかむことが難しいため、『調整』はトレーニング全期間の中で、最もデリケートなstageです。

また、目標のレース本番に近づくにつれ、多くのトレーニングを積んできた人ほど、練習量を減らすことによって、培ってきたものが失われると考えてしまい、練習量を抑えられない傾向にあります。

この場合は、疲労が溜まった状態と、疲労がない状態でレースに出場することで、結果がどのように変わるかを肌で感じないと納得できないところもあります。

そこで『走り込み期』の間に、本番同様の感覚でレースに参加しておきましょう。

間違えてはいけないことは、目標のレースで最高のパフォーマンスを発揮し、自己ベストを更新することです。

STEP 1 適度な刺激を与える

フルマラソンを目指す人にとって最も難しいのは調整期です。

練習量を落としすぎると走力まで落ちてしまうことがあります。

また、この調整期間が短いことでレースまでに疲労抜きが間に合わないこともあります。

これは、その時点での疲労度と個人の身体的な特性によるところが大きく、一般論では語れません。

ただ、疲労を取ることだけに専念すると身体もおやすみモードになってしまいます。

そこで、脚と心肺機能に適度な負荷をかけ、機能を活性化させます。

これを『刺激入れ』といいます。

ここでの適度な負荷とは、レースペース走やインターバルなど『短め・速め』の走りになります。

もちろんやればやるほど良い訳ではなく、疲労を蓄積させても意味がありません。

『悪い』『普通』から『良い』へ調子を転換させていくためには、練習量を減らして疲労を抜くという作業が必要です。

これはとてもデリケートな作業ですが、調子は格段に上昇します。

調子を上げ・疲労を抜く

  • 休養
  • 練習量↓↓↓
  • 栄養
  • 睡眠
  • 入念なストレッチ

⇛調子↑↑↑・疲労↓↓↓

レース前は休養も重要な練習の一つです。

レースの一週間前は疲労抜きに徹しましょう

STEP 2 レース直前に最終刺激を与える

疲労を抜きつつ適度な刺激を与えるという取り組みは変わりません

ここではさらに、練習量を落とし、疲労は完全に断ち切っていきます。

そのうえで、最後の刺激入れとなる『最終刺激』に取り組みます。

このステージの段階で、レースまでの期間が一週間の場合は、STEP1をとばして、STEP2の最終刺激へ移行します。

最終刺激は、レース直前にやや強めの負荷をかけて、心肺や筋・神経を活性化させてうえでレースを迎えようという試みです。

しかし、ペースコントロールを失敗すると、ただ大きなダメージを受けるだけて終わってしまいかねませんので、これも人の真似をすることなく、自分にあった方法を見つけていくことになります。

いろいろな方法を試してみても良い方法が見つからないい場合は、

  • トレーニング時間を半分以下にして、スピードを2割増しくらいでトレーニングする
  • ストレッチを朝・晩15分は実施する
  • 食事量は普段の8割位に抑える
  • レース前日は普段の食事量の半分くらいにする

最終刺激の取り組み方

  1. レースの直前に実施
  2. 1日前なら1000m、2日前なら2000m、3日前なら3000mをそれぞれ1本
  3. 疲労のないフレッシュな状態で
  4. 十分なウォーミングアップをする
  5. レースペースよりも10~20秒くらい速い適度なペースで実施する
  6. 実施後、レースまでに30分程度の軽いjogでつなぎ、余計に走らない

疲労回復を促すには、ストレッチや睡眠時間の確保など、当たり前に言われていることを徹底することが予想以上に効果があります。

簡単に説明すれば、普段よりも練習は怠けましょう。

日頃は十分にできていないことが多いので、練習量を落としているこの時期に徹底することで、大きな効果が得られます。

あと、普段より家事全般(特に掃除や片付け)に力を入れることで、レース当日に気持ち良く出発することができます。

STEP1  適度な刺激を与える メニュー

実践

  • 『3回のポイント練習 + 2回のつなぎの練習 +2回の休養』で一週間のメニューを組み立てます。
  • ここでの『ポイント練習』はレースペース走とロング走とLSDか10㎞レース、『つなぎの練習』はjogです。
曜日
練習 つなぎ ポイント つなぎ ポイント ポイント
メニュー 休養 jog レースペース走 休養 jog LSD ロング走20㎞ orレース10㎞
時間(分) 40~70分 10~15㎞ 30~60分 120分

水曜日に行う刺激入れは自由選択

軽い刺激が入るものであれば、レースペース走でもインターバルでも結構です。

これを行うと調子があがる、という自分なりのトレーニングを当てはめましょう。

無難なところではレースペース走ですが、その変化バージョンとしてビルドアップ走もオススメです。

ビルドアップ走は、レースペースより遅いゆとりのあるペースで走り出し、次第にペースを上げていき、最後にはレースペースよりも速いペースで一定の距離を走るトレーニングです。

※ビルドアップ走の取り組み方

  1. 8~15㎞で実施する
  2. 段階をつけて、ペースを少しづつアップさせていく。
    距離によって3~4段階で
  3. 10㎞を走る場合では、まず余裕のあるペースで走るはじめる。
    ゆっくりなだらかに上げていく。
    3~8㎞はレースペースで一定に走る。
    最後の2㎞は呼吸が少し荒くなるまでペースを上げ、そのまま走りきる。
  4. 8㎞からの3段階目のペースのあげ方はゆっくりでも、一気に行くでもどちらでもOKです。

日曜日のポイント練習において 調整レースを活用する場合

調整を図るために参加する、レース本番1週間前の10㎞レースや、2周間前の10㎞~ハーフマラソンを調整レースと呼びます。

調整レースを行うと、レースペースよりも速く、全力ではないものの、適度に追い込むことができます。

また、『まだスピードが足りない』、『疲労が残っている』など、気付くところがたくさん見つかります。

刺激が入り、課題が見つかり、そして調子を上げるのに効果的なのが、このレースを利用した調整方法です。

トレーニングだけではなかなか上げにくい、『気分』も上がるので、実施した大半の方は調子がグッと上がることが体感できるかと思います。

目標レースの選定について

  • 目標レースの2周間前 10㎞~ハーフマラソン
  • 目標レースの1周間前 10㎞

実力がサブスリー以上の方はこれくらいならば大丈夫です。

  • レース2周間前 10㎞~30㎞ or 少し抑えたフルマラソン
  • レース1周間前 10㎞~ハーフマラソン

ステップアップ 判断

調子が上がってきたと自分で感じる

調整の評価基準は、『調子が上がってきた』と感じることです。1日2日では難しくても、1週間後では違いを感じるはずです。

その時点での自分の評価によって、最後の1週間の取り組みも修正していきます。

調整レースに出場した場合は、翌週はレースの疲労を抜くことに徹して、本番のレースに備えましょう。

STEP 2 レース直前に最終刺激を与える

疲労を抜きつつ適度な刺激を与えるという取り組みは変わりません

ここではさらに、練習量を落とし、疲労は完全に断ち切っていきます。

そのうえで、最後の刺激入れとなる『最終刺激』に取り組みます。

このステージの段階で、レースまでの期間が一週間の場合は、STEP1をとばして、STEP2の最終刺激へ移行します。

最終刺激は、レース直前にやや強めの負荷をかけて、心肺や筋・神経を活性化させてうえでレースを迎えようという試みです。

しかし、ペースコントロールを失敗すると、ただ大きなダメージを受けるだけて終わってしまいかねませんので、これも人の真似をすることなく、自分にあった方法を見つけていくことになります。

いろいろな方法を試してみても良い方法が見つからないい場合は、

  • トレーニング時間を半分以下にして、スピードを2割増しくらいでトレーニングする
  • ストレッチを朝・晩15分は実施する
  • 食事量は普段の8割位に抑える
  • レース前日は普段の食事量の半分くらいにする

最終刺激の取り組み方

  1. レースの直前に実施
  2. 1日前なら1000m、2日前なら2000m、3日前なら3000mをそれぞれ1本
  3. 疲労のないフレッシュな状態で
  4. 十分なウォーミングアップをする
  5. レースペースよりも10~20秒くらい速い適度なペースで実施する
  6. 実施後、レースまでに30分程度の軽いjogでつなぎ、余計に走らない

疲労回復を促すには、ストレッチや睡眠時間の確保など、当たり前に言われていることを徹底することが予想以上に効果があります。

簡単に説明すれば、普段よりも練習は怠けましょう。

日頃は十分にできていないことが多いので、練習量を落としているこの時期に徹底することで、大きな効果が得られます。

あと、普段より家事全般(特に掃除や片付け)に力を入れることで、レース当日に気持ち良く出発することができます。

STEP 2 レース直前に最終刺激を与える メニュー編

実践

  • 『 1~2回のポイント練習 + 2~3回のつなぎの練習 + 2回の休養 』で一週間のメニューを組み立てます。
  • ここでの『ポイント練習』はレースペース走と最終刺激、、『つなぎの練習』はjogです。最終刺激を入れない場合は、レースペース走で軽い負荷をかけます。

パターン1

曜日
練習 つなぎ ポイント ポイント つなぎ レース
メニュー 休養 jog レースペース走 休養 最終刺激 jog
時間(分) 40~70分 10~15㎞ 32km 30~40分
曜日
練習 つなぎ ポイント ポイント つなぎ レース
メニュー 休養 jog レースペース走 休養 最終刺激 jog ロング走20㎞ orレース10㎞
時間(分) 40~70分 10~15㎞ 32km 30~40分

水曜日に行う刺激入れは自由選択