ランニング

ミドルペース走

ロング走よりもさらに高いレベルで走り込む

ミドルペース走はロング走よりも短い距離をより速いペースで走る持続走トレーニングです。具体的には、距離はロング走のおよそ半分(10~15㎞程度)、ペースはロング走よりも1㎞あたり15~30秒ほど速い水準を目安として走ることになります。
留意点はロング走と同様で、ある程度の余裕をもって最後まで押し通すことです。
ロング走よりも強度がたかいものの、それなりの余裕はあって当然で、決して無理をした速いペースを目指すものではありません。
ミドルペース走はロング走がある程度定着してきたあとで、ロング走とセットで行うことで、適度な強度(ペース)と距離のバランスを保ち、相乗効果を狙っていくものです。
ミドルペース走を行うことでロング走のペースの余裕度が広がり、また逆に、ロング走を行うことで、ミドルペース走の距離に不安感を抱くことなく、ペースアップに望むことができます。

距離が短いからと飛ばさず、ペースをセーブする意識が大切

ミドルペース走は、距離が短いだけにmついつい快調感にまかせて飛ばしすぎてしまうことがあります。
しかし、トレーニング強度(ペース)は、
レースペース走>ミドルペース走>ロング走>LSD
と、いうのが基本です。
つまり、この内どれかが速くなり過ぎても、他の練習の強度にしわ寄せがくることになり、結果として全体のペースバランスが崩れます。
例えば、ロング走の設定が速すぎると、相対的にミドルペース走の設定も速くせざるをえなくなります。すると走りに余裕がなくなってしまう、ということが起こりがちです。ミドルペース走はスピード練習でもペース練習でもなく、あくまで走り込みの練習のひとつであるという意識をもって、十分にセーブして取り組んでください。

進め方とステップアップ例

進め方
①フルマラソンで最低でも4時間を切るレベルの人が取り組むトレーニング
②ロング走とセットで行うことにより、効率よく、しかも高いレベルをねらえる
③距離は少しづつ伸ばしていき(ただし上限は15~16㎞)、ペースは最終的にレースペース前後まで到達する

ステップアップ例

距離 1㎞あたり
10㎞ 5分30秒
12㎞ 5分30秒
15㎞ 5分30秒
15㎞ 5分00秒
15㎞ 4分45秒
15㎞ 4分30秒

レースペース前後まで到達

ミドルペース走はjogで行った「快調走」の発展系
jogには遅いjog・速いjogがあるといいましたが、その速いjogを「快調走」とします。その更に発展系が、ミドルペース走と考えるとわかりやすいでしょう。
ミドルペース走は、あくまでも持続走であり、スピード練習の類ではありません。
トレーニング1のLSD、トレーニング2のロング走、そしてこのミドルペース走の3段階のペースの使い分けが、レベルアップに大きく影響してきます。

練習のポイント

ポイント1
●ロング走より「短い距離(10~15㎞)」「速いペース(15~30秒くらい速く)」で始めてみる。
目安 ロング走が1㎞6分00秒ペースで25㎞以上の段階の場合
1㎞あたり5分30秒ペースで10㎞で開始

ポイント2
●ロング走より多少キツイ感覚はあって当然。だが、それでもある程度の余裕を持って、最後まで押し通せるペースとする

ポイント3
●距離が短いからといってペースを上げすぎないように気をつける

ポイント4
●ペースを上げてもまだ余裕を残す。
余裕度は腹9分目くらいまで。

ポイント5
●距離もペースも、少しづつ伸ばしていく。1㎞で5秒づつでも上げていけば、10㎞で50秒も上がってしまうので、無理な設定をしないように、要注意!

◎快調走(=速いjog)の発展系のトレーニング
◎ペースを上げても、余裕を残して終えることが大切