疾走と緩走を繰り返し、心肺や筋肉などに強い刺激を与える
走り込みよるスタミナアップの次はスピード力を高めていきます。
レベルが上がれば上がるほど、ペース水準は速くなり、その速さに対応する脚も作っていかなければなりません。
そこで、いよいよインターバルに取り組みます。
疾走と緩走とを繰り返し、心肺や筋、神経系に負荷や刺激を与えるトレーニングで、疾走の距離やペース、回復のためのjogの距離や本数の設定を変えることで、様々な強度のバリエーションを設定することができます。
また、それによってスピード持久力を向上させる練習にも、やりようによってはスタミナアップのための練習にもなります。
多くの人がイメージするような、ほぼ全力に近い走りで、息を切らして苦しむことが全てではありません。
目的に応じた適切な方法をアレンジして取り組む必要があります。
最後までペースダウンせず、本数だけがこなせるペース設定で!
インターバルとは、予め目的に応じた距離と本数を設定して取り組みます。
例えば
[1,000m×5本(200mのjogでつなぐ)]というのが、一つの目安。具体的には、1,000mを疾走し、その後すぐに200mのjogを行い回復を試みます。
そしてまた1,000mの疾走に入る、ということを5回繰り返します。
少しでも速く走ることが良い練習になるわけではありません。
ペースをセーブしても、無理なく最後までこなしてこそ、スピード持久力の向上に繋がります。
途中でペースダウンしたり、jogが遅くなったり、十分な本数をこなせないようでは意味がありません。
まずは、レースペースよりも少しだけ速いペースで、1,000m×5本のインターバルを行ってみて、無理なく消化できるかどうかを評価してみましょう。そして、そこから修正を加えてインターバルの本数などを決めていきましょう。
1本あたりの距離は長めで、本数を多く設定するというのが基本です。
基本と応用例
インターバルを行う前提
①ここまでのステップを確実にクリアしていること
②スタミナに不安がなく、速さを求めていく段階であること
基本の練習方法
1,000m×5本(200mのjogでつなぐ)
レースペースよりも速いペース
●10㎞やハーフマラソンのペース
●ミドルペース走より2段階くらい上(1㎞あたり10〜20秒くらいペースアップ)
jogが苦しい場合→jogのペース、疾走のペースの両方を抑える。
同じペースで5本こなせるように設定する。
応用例①
さらにスピードを速めるには
200m×20本(1,000m×5本より速いペース)
応用例②
持久力を高めるには
5000m×2本(1,000m×5本よりゆっくりのペース)
十分なステップを踏んでからスピード練習を
息を切らせて苦しい思いをして、走った気になってはいけません。
全力(MAX)で疾走する練習は、レペティション・トレーニング(通称レペ)といって別にあります。けれども、市民ランナーの練習でそこまで取り組む必要はまずありません。
往々にして市民ランナーは、LSDでスタミナをつけ、インターバルでスピードをつけようとする極端な練習を選択しがちです。しかし、本当に必要なのはその間の何段階かのステップアップです。各ステップを十分にこなしてからスピード練習に入るのが重要です。
サブ3に到達するためには、インターバル走に取り組む必要は必ずしもありません。前述の坂道インターバルまでを着実にこなせば見えてくるはずです。
練習のポイント 1,000m×5本(200mのjogでつなぐ)の場合
できれば1周400mのトラックを利用できれば理想です
jog
●充分にリラックスして走る、ある程度、呼吸を整える
●次の疾走までに回復できないようならペースを落とします(設定の下方修正)
ポイント①疾走
●大きな走りで足に負荷をかける。フォームはスピードが出てくると自然に大きくなるので意識しなくて良い。
ポイント②疾走
●ペースダウンしたり、本数をこなせないのはペース設定が速すぎるから。その日の体調もあるので無茶はしないように
ポイント③疾走
●平坦な道を走ることで、実際にスピードが出てくる。
河川敷のサイクリングコースでもできる!
河川敷のサイクリングコースなどでは、1,000m疾走し、jogを200m走ったところで折り返し、また疾走に入ると良い。
◎きちんとしたステップを踏み、十分な準備が整って初めて取り組むことが可能なトレーニング。
◎ある程度のペースで距離・本数をこなし、スピード持久力をアップさせる。
サブスリーを達成し2時間50分(サブえが)以内をを目指す方にはおすすめです